Nanapapaの耳活&タイ移住日記

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【書評】『眠る投資~ハーバードが教える世界最高の睡眠法』(田中奏多 著、アチーブメント出版)

こんにちは、Nanapapaです。

本日は、『眠る投資~ハーバードが教える世界最高の睡眠法』(田中奏多 著、アチーブメント出版)をご紹介します。

ハーバード式の睡眠法が学べるというよりも、良質な睡眠を得るための生活(睡眠、運動、食事、仕事等)に関する、あらゆる実践テクニックが書かれた辞典の様な本です。

本書を読んで頂ければ、必ず「これはぜひ自分の生活に取り入れてみたい」と思えるテクニックが見つかると思います。

 

目次

 

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

田中/奏多
東京TMSクリニック院長。BESLI CLINIC COO。医師・調理師。東京・神田に「働く人の薬に頼らない心のクリニック」ベスリクリニックを2014年共同創設。ベスリクリニックCOO:Chief Operating Officerとして「社会のニーズに合わせた医療サービス」の構築を担当。ハーバード大学TMSコースを修了し、2020年5月東京・恵比寿にTMS治療専門クリニックである東京TMS(Tokyo total Mental Stress Clinic)クリニックを開院。

 

内容(「BOOK」データベースより)

起床4時間後のパフォーマンスが大切。睡眠時間と回復は比例しない。寝る時間はバラバラでもいい…昼の生産性は夜の過ごし方で決まる!一流のビジネスパーソンは“動くための休み方”を熟知している。リラックス&集中力、スピーディな決断力、崩れないメンタル、ストレスに負けない身体。超多忙な毎日でも脳ネットワークを調整してパフォーマンスを発揮する究極の睡眠法。 

 

本書から得た学び・感想

睡眠について科学的に説明!?

本書のしょっぱなから、「SN(Salience Network)」「CEN(Central Executive Network)」「DMN(Default Mode Network)」といった横文字が多数登場してきて、『さすがハーバード流』という感じの書き出しです。

しかし、学術的・科学的な内容と言うよりも、一般的な内容が多い印象です。「ハーバード」「世界最高」というタイトルに過度に期待しすぎると、がっかりされる方もいらっしゃるかも知れませんが、本書が良書であることは間違いありません。

 

個人的には、DMN(デフォルト・モード・ネットワーク)に関する理解が深まったのが勉強になりました。

要するに、「ぼーっとしている無意識の時間も大事だよ」ということなのですが、私の場合、普段、歯磨きやトイレ、着替え中もオーディオブックを聴きながらだったので、ぼーっとしているDMNの時間が短いのではないか、敢えてもう少しぼーっとしている時間を増やすべきではないかと反省したのが学びでした。

 

睡眠を投資に例える説明がユニーク

本書はタイトルが『眠る投資』ですが、睡眠を投資に例えて表現している点が、とてもユニークですし、まさにその通りだと思いました。

睡眠とは、利益を得る目的で事業などに資金を出すこと。比喩的に、将来の利益のために多額の金銭を投入すること、です。(Oxford Languagesより)

将来の健康のために、金融に関する投資だけでなく、睡眠についても5年後、10年後を見据えてコツコツと積み立てていく、貯蓄型の長期投資をしていくべきだと再認識しました。

「投資」という言葉を使うと、何だか睡眠もかっこいいモノの様に思えてきます。

 

睡眠に関するあらゆるヒントが本書に書かれています

本書では、様々な視点から良い睡眠をえるための実践的なテクニックが紹介されています。以下では、その中から自分が参考にしたいと思った内容のみご紹介します

(「寝酒はやめましょう」とか「寝る前のスマホはやめましょう」とか、既に自分が出来ているテクニックの紹介は割愛しています。)

 

睡眠関連

・「早寝→早起き」ではなく「早起き→早寝」を心掛ける。(無理してでも早く起きれば、自然に早く眠くなり、いつの間にか早寝早起きの習慣が身につきます)


・毎日の睡眠時間がバラバラな人は、眠るコアタイムを決める(例:0時~6時はコアタイム等)

 

・夜中に目覚めても時計を見ない(夜中に目が覚めてしまった時に時計を見てしまうと、脳が起きる時間だと勘違いしてしまうそうです。早速、実践して、お陰様で昨夜は上手く眠れました)。

 

・計画仮眠(=昼寝のこと)を取る。ポイントは「眠くなる前に仮眠すること」、(本格的な睡眠にならない様に)「最長でも20分以内におさえる」とのことです。

 

日常生活のルーティーン関連

・夜、お風呂に入る時は浴室の電気を消す。お湯の温度はぬるめ。(夜のお風呂・シャワー時に熱いお湯を浴びすぎると、体温が上がりすぎて上手く眠りに入れなくなると言います。逆に、朝のシャワーは目が覚めるように熱めがおススメです)。


・朝の目覚ましでスヌーズ機能を使ってはダメ。スヌーズ機能で何度も起こされると、脳がいつが起きるべき時間なのか混乱してしまうそうです。そんな時は、20分後に別のアラームをセットするとよいです。


・休日についつい遅くまで寝てしまう人は、休日も普段起きる時間の±1時間の範囲内で起きるようにする、(早く起きる様に)休日の朝に予定を入れる等の工夫をするのがよいです。

 

運動関連

・夕方に体温を上げると、寝る時に体温を下げる準備となります。そのためには、ジョギング、エアロバイク等の軽い運動がおススメです。

 

・その他、疲れたらストレッチをする、朝夕15分の有酸素運動、15秒のマインドフルネス(今かこの自分の身体感覚に集中する)等のテクニックが紹介されています。


・運動することによって、脳内のセロトニン(自律神経を副交感神経優位にして、よい眠りを作ってくれる「幸福ホルモン」と言われています)が増えることによって、良質な睡眠がとれるようになり、また、うつ病予防の効果もあります。

 

最後に

「投資」「ハーバード」「世界最高」というキーワードに、はじめは過剰な期待をしてしまいましたが、書いている内容はごくごく当たり前な内容ばかりです。

しかし、逆に考えると、当たり前なことこそが重要であり、そんな当たり前なことを毎日続けられる人がやがては偉大な成果を達成できることを再認識させてくれる、素敵な一冊だと思います。

本書の中には多くのアイデアが紹介されているので、その中から1つでも2つでも自分の生活に取り入れて、金融だけでなく睡眠についてもコツコツ積立型の長期投資を続けていきたいと思います。

 

本日ご紹介した本は以下です。

 

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