Nanapapaの耳活&タイ移住日記

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【書評】スマホ脳(アンデシュ・ハンセン (著)、新潮新書)②

こんにちは、Nanapapaです。

本日は「スマホ脳」(アンデシュ・ハンセン (著)、新潮新書)のご紹介、パート2です。

本書に書かれていることを1つずつ実践していけば、みなさんも健康で、何よりも精神的に幸福な人生が得られると思います。

 

目次

 

著者・内容・サマリー

先日アップしたましたこちらのブログ(「スマホ脳」パート1)をご参照ください。

 

nanapapa211.hatenablog.com

 

本書からの学び

1.適度なストレスに晒されよう

ストレスという言葉はネガティブに捉えがちですが、人間が生きていくためには必要なものです。短期的なストレスであれば、集中力や思考機能を鋭くしたりすることができます。つまり、仕事で大変なのが1日や1週間くらいであれば問題ないと言えます。但し、燃え尽き症候群は注意する必要があります。

 

2.どんな人がスマホ依存症になるのか

スマホ依存症になりやすい人は、「怒りっぽく、攻撃的なほどの積極性に富み、活動的な性格の人」です。逆に、おっとりした性格で落ち着いた人生観を持つ人は、それ程スマホに依存しません。


3.集中力こそ現代社会の貴重品

人間はマルチタスクが苦手です。得意だと言う人もいるかも知れませんが、それは自分を騙しているだけというのが、マサチューセッツ工科大学(MIT)のアール・ミラー教授の見解です。私たちは、1度に1つのことしか集中できません。複数の作業を同時にこなしていると思っていても、実際にやっていることは、作業と作業の間を行ったり来たりしているだけです。


4.サイレントモードも役に立たない

サイレントモードでも、スマホは私たちの邪魔をします。ポケットにしまうくらいでは抑えられません。大学生500人の記憶力と集中力を調査した結果、スマホを教室の外に置いた学生の方が、サイレントモードにしてポケットにしまった学生よりも良い成績が出たという研究結果があります。スマホの通知に晒される度に私たちの脳は弱り、スマホの存在がわずかにでもあれば認知能力の容量が減ります。


5.リンクがあるだけで気が散る

リンクをクリックしたわけでもないのに、おそらく脳が常に「リンクを押すべきか否か」という決定を下し続けたせいです。その小さな決定の度に知能の容量を使い、限りある集中力と作業記憶の両方が削られてしまいます。

 

6.中断シンドローム

一旦中断された集中力を完全に回復させ、読んでいた箇所に戻るのには切り替え時間が必要です。勉強中にメールやチャットに返信すると、読んでいる内容を覚えるのに時間がかかります。チャットやメールをチェックするのは、例えば1時間に数分と決めてしまい、常にチェックしないのがよいです。

 

7.睡眠不足

睡眠不足は人間の機能も低下させます。1日6時間以下の睡眠が10日続くと、24時間起きていたのと同じくらい集中力が低下します。人間が眠る最が重要な理由は、短期記憶から長期記憶への移動が夜に行われるからです。そのプロセスは固定化と呼ばれ、とりわけ熟睡時に行われます。


8.電子書籍vs普通の本

電子書籍を読むとメラトニン合成が著しく減少します。さらにはメラトニンの分泌が1時間以上遅くなります。メラトニンは睡眠を促進するホルモンなので、メラトニンの分泌が減ったり遅くなったりすると、眠れなくなる原因となります。

加えて、ストレスホルモンのコルチゾールと空腹ホルモンのグレリンの量も増えてしまいます。夜、スマホ電子書籍を見ていて、急にイライラしたり、ドカ食いしてしまう方は、コルチゾールグレリンが増えているせいかも知れません。

ですので、読書自体はとても良い習慣なので、電子書籍であってもどんど読むべきだと思いますが、寝る前は電子書籍はさけて紙の本を読むことをオススメします。もしくはオーディオブックを聴くのも良いと思います。

 

9.バカになってく子供たち

①幼児には向かないタブレット学習

スマホタブレットでの学習が活用できるのは、学齢期に近い年齢になってからです。2〜3歳の幼児への効果はそれほどなく、親との直接の交流から学んでいるはずです。例えばパズル遊びを例にあげると、大人はアプリのパズルと本物のパズルにそれ程大きな違いはないですが、2歳児は本物のパズルをすることで指の運動能力を鍛え、形や材質の感覚を身につけます。そういった効果はタブレットでは失われてしまいます。


②報酬を我慢できなくなる

将来もっと大きなご褒美をもらうためなら、すぐに貰えるご褒美を我慢するのは非常に重要な能力です。自制心は人生の早い段階で現れ、将来性にも関わってきます。よくスマホを使う人の方が衝動的になりやすく、報酬を先延ばしにするのが下手だという研究結果も出ています。

 

③精神状態が悪化

スマホの過剰使用で若者の精神状態が悪くなっています。ストレスを引き起こして精神状態を悪化させ、もしくは自尊心を破壊してしまうこともあります。

 

10.運動というスマートな対抗策

運動することによって集中力が増し、ストレス予防にもなります。できれば、きついトレーニング(最大心拍数×60-90%の運動強度のランニングを20分)が望ましいです。

もっとも、きつくなくても、あらゆる種類の運動が知能によい効果を与えます。運動していると頭の回転も早くなります。目安は週2時間です。脳の観点からすると、心拍数は上げた方がよく、早歩きするだけでも驚く程の効果があります。

 

11.ほとんど全員が元気になれるコツ

睡眠を優先して、体をよく動かし、社会的な関係を作ること。そして、適度なストレスに自分をさらし、スマホの使用を制限すること。これらのことを実践すれば、ほとんどの人が心身の健康を取り戻し、元気になることができます。

 

最後に

本日ご紹介した本はこちらです。

スマホ脳(アンデシュ・ハンセン (著)、新潮新書

今朝、毎日新聞を読んでいたら、スマホ脳が「今週のベストセラー5位(トーハン・新書=10月12日調べ)」に入っていました。2020年に発売された本ですが、いまだに売れ続けており、スマホによる悪影響に対する皆さんの注目度が高いことがうかがえます。

 

最後まで読んで頂いて、ありがとうございました。

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