Nanapapaの耳活&タイ移住日記

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【読書】『起業の天才! 江副浩正 8兆円企業リクルートをつくった男』(大西 康之著、東洋経済新報社)

こんにちは、Nanapapaです。
今日は、最近、audiobookで聴いた本を紹介します。
起業の天才! 江副浩正 8兆円企業リクルートをつくった男』(大西 康之著、東洋経済新報社)です。

 

リクルート事件と江副氏の名前は知っていましたが、新聞報道されていたダークサイドの情報のみしか知らず、こんなに凄い起業家が日本にいたことを誇りに思いました。

なんと彼は、38年も前にグーグルの様な会社を作ろうとしていたこと。若かりし日のアマゾンのジェフ・ベゾスは江副氏の部下だったことを知り、更に驚きました。

 

とても面白い本だったので、15時間35分49秒という長編でしたが、一気に聴けてしまいました

今年の面白かった本ベスト10にランクインする一冊です(今年は、5月28日時点で80冊読みました)。

 

目次

 

本書の内容・著者紹介

本書の内容・著者紹介は、以下の通りです。
 

本書の内容(「BOOK」データベースより)

 グーグルの「検索」を先取り。独自の「クラウド・コンピューティング」。読売新聞と「全面戦争」。電通から「広告」を奪う。日・米・欧を結ぶ「コンピューター・ネットワーク」。世界の「コンピューターの天才」をかき集める…日本にも、こんな経営者がいた!

 

【目次】(「BOOK」データベースより)

第1部 1960(ユニコーンの誕生/紙のグーグル/進撃のダイバーシティー/「日本型経営」を叩き潰せ/APPI/打倒Y)/第2部 1984(江副か稲盛か/森田の未来、真藤の未来、江副の未来/情報の海へーALL HANDS ON DECK!(総員配置につけ!))/第3部 1989-昭和の終焉・平成の夜明け(変容/情報が人間を熱くする/世紀のスクープ/反転/「おまえら。もっといかがわしくなれ!」)

 

著者略歴(「BOOK」データベースより)

大西康之(オオニシヤスユキ)
1965年生まれ。愛知県出身。1988年早稲田大学法学部卒業、日本経済新聞社入社。欧州総局(ロンドン)、日本経済新聞編集委員日経ビジネス編集委員などを経て2016年4月に独立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

 

本書で印象に残った場面

本書で印象に残った場面は、以下の通りです。

(ネタばれしない程度に書いています)

 

 経営者の本気度

「従業員、皆経営者主義」、「言い出しっぺが実行する」といったポリシーを、言葉で言うだけでなく、社長自ら本気で実践していた点が素晴らしいと思いました。

言葉では素晴らしい事を言う経営者の方は多いですが、実際にその通りに行動されている方って、意外と少ない様に感じます。言うは易く行うは難しです。

(経営者ではありませんが、私も「NATO(No Action Talk Only)」にならない様に、気をつけないと・・・)

 

また、ドラッカーのマネジメントを、本が書き込みだらけになるくらいに何度も読みこんで、その通りに実践した江副氏の愚直さや、心理学をベースにしたモチベーション経営をいち早く取り入れて実践していた点も素晴らしいです。

ドラッカーのマネジメント自体は、ほとんどの経営者が勉強していることだと思いますが、彼ほど、1つの理論や考え方を信じて、それを愚直に実践していた人は少ないのではないかと思います。

 

10年前、私がタイに初めて来たときの上司(当時の副社長)は、デル・カーネギーの『人を動かす』(創元社)という名著をバイブルにしていました。

「人の名前を覚える」「人に関心を持つ」等、その中に書いてあることを愚直に実践されていて、従業員みんなから慕われ、大変な成功を収めていました。

この本を聴いていたら、自然と上司の事を思い出してしまいました。

 

高校球児と大リーガー

本書の中で、一般的な日本企業の社員を高校球児に、それに対して、リクルートの社員を大リーガーに例えており、「なるほど」と思ってしまいました。

高校球児は、監督の命令が絶対で、いちいちベンチのサインを気にしながら、監督の指示通りに動いています。他方、大リーガーは、各々がプライドを持って自立しており、バットをぶんぶんと振り回してホームランを狙っていきます。

最近の日本企業は、組織に雁字搦めになって、小さくこじんまりと働いている様な気がします。

 

ダイエー中内功氏とのやりとり

江副氏が、リクルート子会社を経営破綻から救う際、自身のリクルート全持ち株をダイエーの中内氏に譲渡したときのやりとりも印象に残る1場面です。

リクルートダイエーに乗っ取られるのではないか?と、リクルート社員が戦々恐々としている中、中内氏は、そんなリクルート社員を気遣い、「私はリクルートを助けに来ただけ」「リクルートの社風を変えるつもりはない」「今まで通り、今まで以上に、ももっと胡散臭いことをやれ」と、中内節でエールを送り、リクルート社員の心を鷲づかみにしました。

中内氏の様に人の心の機微が分かりかつ豪快な経営者は、最近は減ってきているような気がします。

 

中内氏は、リクルートの様な社風が好きだと言っていましたが、ダイエーリクルートの様な企業文化だったら、経営破綻していなかったかも知れません。

 

 

その他にも、奥様の存在や、このタイミングで江副氏は変ったのか!?といった場面等、沢山の印象深い場面がありましたが、私の感想はこれくらいにして、後はぜひ本書を聴いて(読んで)お楽しみください。

 

最後に

大西 康之の本は、過去に私のブログでも紹介しましたが、本作「企業の天才」は大西先生の最高傑作といっても過言でないと思います。

オーディオブックですと、プロのナレーションが臨場感を与えてくれ、なおかつ映像は自分で想像できます。

こういう本こそ、オーディオブックで聴く価値があると思います。

 

 本日、紹介した内容の中から、皆さんにとって参考になった点が1つでもありましたら幸いです。

また、興味を持たれた方は、実際に本書を聴いて(読んで)みてください。

 

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ご精読ありがとうございました。