こんにちは、オーディオ研究家のNanapapaです。
今日は、外山 滋比古さんの『乱読のセレンディピティ』を紹介します。
目次
◾️本の読み過ぎ
- 本の読み過ぎは、独創性を阻害する
本書では、本の読み過ぎは独創性を阻害するので、ほどほどにと紹介しています。
と言っても「本を読むな」と言うわけではなく、本を最初から最後まで丁寧に読むのはほどほどにして、「乱読」「偶然の出会い」を楽しみなさい、ということだと解釈しています。
他方で“量は質を凌駕する”という言葉もあり、著名人では勝間和代さんや本田直之さんが、多読をおすすめしています。
上記を整理すると
- はじめは自分の好きなように多読・乱読を楽しむインプットを重視し、ある程度のインプットが完了した後は
- 選書のターゲットを絞り込んで、インプットよりもアウトプットの割合を増やしていく
の順番がベストではないか、と思いました。
●参考おすすめ本
- ピエール バイヤール著『読んでいない本について堂々と語る方法』 (ちくま学芸文庫)
- ショウペンハウエル著『読書について』
も同じ様に、いわゆる学校で教わった様な、昔ながらの読書をし過ぎることの弊害についてコメントされています。
参考になりますので、「もっとアウトプットを増やしたい」「オリジナリティのある文章を書きたい、発信をしたい」と悩んでいる方は読まれると参考になるかもしれません。
◾️英語学習
- 英語学習は音読がおすすめ
著者の外山滋比古さんは、大学時代に英文学科を卒業され、英文学博士でもありました。
本書内でも紹介されていますが、過去にひたすら洋書を読み続けた結果、「日本語が書けなくなった」時期があったほど、英語学習に没頭されたご経験があります。
そんな著者のおすすめする英語学習法は、
・じっくりより早く読んだほうが理解度アップ
です。
単語や文法をじっくり調べながら精読するよりも、音読しながら早く読んだ方が、五感も刺激でき英語学習効果アップにもなります。じっくり読みすぎても、ほとんどはすぐに忘れてしまいますし、、
私nanapapaは洋書をじっくり読む派でしたので、これはぜひ試してみたいと思います。
◾️新聞
- 新聞は、乱読の初級者向けテキストにピッタリ
新聞は、絶好の乱読初心者向けのテキストです。
特に、会社員の方など、毎日、新聞を読む必要性に迫られている方には、時短ライフハックとしてもおすすめの読み方です。
流し読みでいいので、まずはタイトルを眺めましょう。そして、気になる記事だけ中身を読みましょう。
雑誌や本も、基本的には新聞の乱読と同じ読み方でオーケーです。
新聞も雑誌も、本も乱読による偶然の出会い求めつつ、颯爽と読みましょう。
◾️言語について
私たちが普段学んでいる言語には、大きく分けると、コンチネンタルフォームとアイランドフォームの、2種類の言語があります。
コンチネンタルフォームは、となりの国と大陸、陸つながりで接している国に見られる傾向。他方、アイランドフォームは、私たちが暮らす日本の様に、となりの国と大陸で繋がっていない、島国に見られる傾向です。
コンチネンタルフォームの場合、自国以外の民族と接する機会が多いですので、分かりやすさ重視で細かく説明する必要があります。他方、日本が当てはまるアイランドフォームですと、同じ民族同士のやりとりが主流ですので、「くどいのは野暮」と言われてしまいます。
外国語を勉強したり、外国人と会話をする際には、そういった言語の違いに意識すると、いままでよりもコミニケーションの質が向上するのではないかと思います。
◾️知的メタボ
始めから終わりまでじっくり精読する読書をやり過ぎると、知識を取り込みすぎて、「知的メタボ」になるリスクが高まります。
そこで、重要性を発揮するのが、「忘れること」、すなわち「自然忘却の重要性」です。
自然忘却にピッタリな読書法が、乱読やスキミングと言われる払い読みによる読書です。乱読であれば、本当に重要な心に刺さるフレーズ以外は時間の経過とともに忘れてしまいますし、スキミング(拾い読み)でしたら必要な箇所以外は読みませんので、知的メタボ予防になります。
また、睡眠中にも記憶の再構成が行われますので、自然忘却が行われます。特に、レム睡眠中は頭の中の整理整頓、ゴミ出しが精力的に行われますので、睡眠は知的メタボ予防に最適です。
◾️散歩
著者は散歩を日々の習慣にされていました。2022年にご逝去されましたが、お亡くなりになられたのは何と96歳。
本書でも紹介されていますが、毎年の健康診断で80歳まで指摘項目はごくわずか!90歳以降の健康診断では何と指摘項目ゼロ!!
そのすべてが散歩だけのお陰では無いかも知れませんが、散歩が役に立っていたことは間違いないと本書でコメントされています。
私たちは、「勉強は座ってするもの」と教わってきましたが、古代ギリシャの哲学者たちは歩きながら勉強していましたし、京都には「哲学の道」という名の散歩道も存在します。
このように、散歩は健康だけでなく知的生産にも役立つ、一石二鳥なおすすめ習慣です。
◾️朝飯前
「朝飯前(ちょうしょくまえ、もしくは、あさめしまえ)」という言葉があります。
意味は以下の通りです。
(出所)コトバンク
https://kotobank.jp/word/%E6%9C%9D%E9%A3%AF%E5%89%8D-424260
あさめし‐まえ ‥まへ【朝飯前】
〘名〙
① 朝食をとる前。
※俳諧・西鶴大矢数(1681)第三一「霧烟朝食前の事成に ようあゆふたそ六里来て露」
② ずっと以前。〔俚言集覧(1797頃)〕
③ (形動) 朝飯前の空腹のときにでも、あるいはそれぐらいの短い時間ででもできるような容易なこと。たやすいこと。あさめししごと。
朝食前(ちょうしょくまえ)の朝の時間は、朝食前(あさめしまえ)なくらい簡単に物事を行えるほど、脳が冴えまくっているゴールデンタイムです。
夜型から朝型へ変えて、重要なことは朝のゴールデンタイムにさくっと行い、知的生産力を高めましょう。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
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