Nanapapaの耳活&タイ移住日記

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【書評】『世界史で学べ! 地政学』 (茂木誠著、祥伝社黄金文庫)

こんにちは、Nanapapaです。

今日は『世界史で学べ! 地政学』 (茂木誠著、祥伝社黄金文庫)を紹介します。

audiobookの聞き放題コースで2021年9月だけ期間限定の無料で公開されていたので、聴いてみました。最近、audiobookは新しめのベストセラーも、期間限定ですが無料でアップしてくれるので嬉しいです。

地政学」については全く無知なのですが、世界史の読み物として普通に分かりやすくて面白かったです。学生時代、世界史選択だったので懐かしいです。

 

目次

 

本書の内容について(アマゾンより)

国際政治はランドパワー(大陸国家)とシーパワー(海洋国家)のせめぎあい。「地政学」を使えば、世界の歴史と国際状況の今がスパッ! とよくわかる。

禁じられた学問「地政学」が今こそ必要な理由。地政学(ジオポリティクス)は、リアリズムの一つです。国家間の対立を、地理的条件から説明するものです。国境を接していれば、領土紛争や移民問題が必ず発生する。だから隣国同士は潜在的な敵だ、という考え方です。
敗戦後の日本では地政学の研究自体が禁じられ、タブー視されました。代わりに理想主義史観が幅をきかせることになったのです。こういったお花畑歴史観、世界観を正すために、地政学は有効です。

 

著者について(アマゾンより)

茂木誠/駿台予備学校、ネット配信のN予備校で大学入試世界史を教える。東大・一橋大など国公立系の講座を主に担当。受験参考書のほか『経済は世界史から学べ!』、『ニュースのなぜ?は世界史に学べ』、『超日本史』など一般向けの著書も多い。YouTube「もぎせかチャンネル」でニュースと歴史について発信中。

 

本書からの学び・感想

地政学って何?

地政学」という言葉は、何となく聞いたことがあるような無いような、あまり意識していない学問でした。

ウィキペディアによると、地政学とは、地理的な環境が国家に与える政治的、軍事的、経済的な影響を、巨視的な視点で研究するものです。イギリス、ドイツ、アメリカ合衆国などで国家戦略に科学的根拠と正当性を与えることを目的として発達しました。「地政学的」のように言葉として政治談議の中で聞かれることがある、と説明されています。(ウィキペディアより)

例えば、海に面しておらず四方が隣国に囲まれた国は、常に隣国から侵略されるかも知れないというリスクに晒されています。他方、フランスやドイツの様に、一方が陸続きで隣国と接し、他方が海に面している国は、隣国に攻め込まれると背後は海となり逃げ場がありません。それに対し、イギリスや日本は島国で周囲が海に囲まれています。日本は四方を海に囲まれているので、外敵に攻め込まれにくく、いまだかつて攻め込まれたのはモンゴル襲来と第二次世界大戦アメリカだけです。

本書は「『地政学』という切り口から歴史や物事を考える」という新たな引き出し・考え方のヒントを与えてくれる一冊です。

 

グローバル時代に世界史を学ぶ必要性

私が高校生だった30年程前、高校の歴史の授業では、ほとんどの人が日本史選択で、世界史を選択している人は少数でした。そのような中、私は受験対策上、世界史を選択しました。なぜかといいますと、日本史は勉強している人数が多かったので試験問題がどんどんマニアックになっていて難しかったのに対し、世界史は勉強する領域が広い代わりに当時は試験の難易度がそれ程高くなく、得意科目として強みにできるのでは?と考えたからです。結果もその通りで、世界史の偏差値がやたらと高く、大きな武器となりました。

当時は「世界史選択にして失敗したかな?」と思ったこともあったのですが、世界がどんどんグローバル化している今振り返ると、世界史を勉強しているとより広い視点で物事をとらえることが出来るので、良かったなと思います。本書は、世界の歴史を学ぶ必要性を再認識させてくれる一冊です。

 

普通に読み物として分かりやすく面白い

本書の著者である茂木誠さんは、大学受験大手の駿台予備校で世界史を教えていた経歴を持つ方です。私も学生時代に予備校に通ったことがありますが、通常の公立や私立の高校があるにも関わらず、わざわざお金を払って通う特別な学校ですので、競争が激しく、分かりやすくしかも成績がアップする授業を提供しないと、あっという間に生徒が離れていってしまいます。

そのような中、東大・一橋大といった難関校向けのクラスを担当されており、難解な世界史をとても分かりやすく、かつ、独自の視点で解説・説明してくれているので、読み物として普通に面白いです。

但し、世界史に関する基礎的な説明が(恐らく紙面の都合上)割愛されています。ですので、本書を読みながら、分からない人の名前や事件名などが出てきたら都度調べるか、並行して簡単で薄い世界史の本を1冊読んでみると、更に理解が深まって楽しめるのでは、と感じました。

 

最後に

最近、歴史系の本から興味が離れていましたが、食べ物と同じで、好き嫌いせずにバランスよく色々なジャンルの本を読むことの重要性を再認識しました。

また、本書のおかげで「地政学」という引き出しが増えたのと、もともと世界史が好きだったのでまた歴史系の本を読み返してみようというきっかけを与えてもらいました。

 

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

本日ご紹介した本はこちらです。

 

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